• London Barclays Cycle Hire

    Posted on 7月 16, 2012 by in まちあるきのコツ, 小路・路地裏

    まちあるきに『自転車革命』 ~ ロンドンの青いレンタサイクル: London Barclays Cylce Hire

     

    10年前のロンドンと、この2012年のロンドンの風景で一番変わったところは?と聞かれたら、ロンドン五輪オリンピック向けに再開発されたエリア・交通機関はさておき、「ロンドンで自転車に乗っている人=『サイクラー(Cycler)』を、ごくフツーに見られるようになったこと」と答えるでしょう。 雨の天気の多いロンドンですが、ヘルメットにレインコート、ウォータープルーフ&蛍光・発光ジャケット、サングラスをつけ、颯爽と走っている通勤風景、道のポールにロックをかけた自転車が立てかけてある光景が、今や当り前になりました。来英当初は、ロンドン市内で自転車に乗っている人をあまり見かけることがなく、駅前に駐輪スペースもなく、歩道をママチャリが子供を後ろや前に乗せて通る風景をなつかしく思ったものです。

    今も(ご注意!)ですが、イギリスでは、歩道を自転車が通行することは禁止されており、自転車は、自転車専用レーンがある場合を除いて、原則として自動車と同じ道路を走らなければなりません。車を運転する人は、オートバイに対するのと同様、同じ道路を走る自転車の動きには気を配る必要があります。

    2003年2月より、ロンドンの道路渋滞を緩和し、環境への負担を減らそうと、ロンドン中心部に導入された、交通混雑税(Congestion Charge)。この混雑税を導入した、当時のケン・リヴィングストン・大ロンドン市長は、合わせて、自転車後進国と言われていたイギリス・ロンドンで、自転車の利用を促進しようと乗り出しました。目指すは、自動車と自転車が共存する社会の実現です。

    2008年~2025年の間に400%利用増加、2025年までには10人に1人のロンドナーが自転車通勤することを目標に、「ロンドンサイクルネットワーク」という、東京23区の倍の広さにあたる、900キロの自転車網の整備に着工。市長は、ケン・リヴィングストン氏から、2008年5月に現在のボリス・ジョンソン氏に政権交代しましたが、自転車利用拡大に向け、『自転車革命』政策は受け継がれ、ロンドン五輪に向けて、自転車の高速道路(Cycle Superhighways)を整備する計画が進められています。計画では、ロンドン郊外から中心部へ向かう、いわば時計の文字盤のような12本の整備を五輪開催までに完了する予定でしたが、実際は、そのうち4本が間に合いました。 政策の甲斐あって、ここ10年のロンドンは、空前の自転車ブームといわれるほど、ロンドンのCycler/自動車通行量は着実に伸び、2000年からの10年間で、約2.7倍に増加。

    政策のもう一つの目玉だったのは、TfL(Transport for London:ロンドン交通局)運営のレンタサイクル 『バークレー・サイクル・ハイヤー(Barclays Cycle Hire)』。2年前の7月にスタートし、五輪開催に向け、一般観光客でも気軽に利用できるようシステム改良され、ロンドン観光の交通手段のひとつとして急速に定着してきています。ロンドンの広大な公園の周辺、テムズ河岸、運河沿いなどで、レンタサイクルでの移動を楽しんでいる観光客の姿をたくさん見かけるようになりました。 バークレー・サイクル・ハイヤーは、メンバー登録しなくても、クレジットカードがあればその場で料金を支払って使用することができます(カジュアル利用)。

    基本的な使用料は、24時間=1ポンド、7日間=5ポンドで、1回の使用が30分を超えると時間に応じて別料金がかかります。(2012年6月現在) ロンドン中心地におよそ300メートルごとに設置されている専用ドッキング・ステーション(地図あり)で、貸出・返却、支払いできます。

    *ロンドン五輪開催期間中は、閉鎖されているドッキングステーションも多いので、このサイトにてご確認ください。(2012年7月15日)

    • バークレー・サイクル・ハイヤー(Barclays Cycle Hire)の日本語公式パンフレットこちら。

    こちらのビデオ(英語のみ)では、基本的な利用方法ほか、レンタサイクルが故障した場合の対処も説明しています。

    ココロンドンで、お客様にプラニング・ご案内しているまちあるきのルートと重なりますが、 バークレー・サイクル・ハイヤーのウェブサイトでは、以下4つ、レンタサイクルでの観光ルートも紹介されています。ちなみに、現在、一番利用量が多いのは、テムズ河沿いを出発!のウォータールー駅前のドッキングステーション。

    さて、レンタルした自転車、もちろん高さの調整はできるのですが、女性の手には随分と重く感じるかもしれません。 つい最近、中国人の女性観光客が住宅街の車通りの少ない通りを走行していて、何かにつまずいたのか、自転車ごと倒れてしまい、自分が起き上がるよりもこの自転車本体を起こすのに苦労していたのを周りの人数人が助けているのを見かけました。

    改めて、ロンドンの自転車は歩道での走行禁止。イギリスの自転車にはヘルメット着用は個人の自由に任されていますが、大半の人がヘルメットを着用しています。気をつけなければならないのは、特に右折する時。後ろから来る自動車に気をつけながら車道の真ん中をレーン変更、必ず「手信号」で右折を知らせなくてはなりません。

    急に雨が降り出すロンドンの空、レインコートと、それと念のため、ケーブルロックをお持ちになると便利です。

    常に周りに走っている車の通行や安全に十分気をつけて、ロンドンのまちあるき、ロンドンのまちサイクリングを楽しまれますよう。

     

     

     

     

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