ロンドンオリンピック閉会式。会場にデザインされたユニオン・ジャック、ダミアン・ハースト(Damien Hirst )のデザインだったそう。
死んだ動物(鮫、羊、牛)を輪切りにして、ホルマリン漬けにし、生と死について考えさせる“Natural History”など、センセーショナルな作品で脚光を浴び、1990年代に頭角を現した、アーティスト・Damien Hirst(ダミアン・ハースト)。10年ほど前まで、そのショッキングな作品は発表される度に良くも悪くも物議を醸し出してきた彼。広告代理店「サーチ・アンド・サーチ」の創業者でサーチ・ギャラリーのオーナーであるチャールズ・サーチをパトロンの一人としていたこともあり、2002年渡英して早々、当時はロンドン・アイのすぐそばにあったサーチ・ギャラリーで、“Natural History”や、その他グロテスクな作品に出会った時は、正直、吐き気をもよおしそうになったり。
そんなダミアン・ハーストも、今やイギリスで生存するアーティストの中で一番財力があるアーティストだそう(!)。白髪・50近い小奇麗かつ貫禄あるその姿に、かつての長髪の新進気鋭アーティストの面影はなんだかもう見当たらない。
テート・モダンで、2012年4月より開催されている、ダミアン・ハースト展も、パラリンピック開催終了と同日、9月9日(日)まで。
(左写真:5,000万ポンドで取引されたと言われる同氏の作品、8601個のダイアモンドをちりばめたプラチナ鋳造のスカル”For the Love of God ”(2007)は6月24日に展示終了、 右写真: “Spin Paintings” Damien Hirst Exhibition, Tate Modern 2012)
オリンピック閉会式と同日、8月12日(日)に展示終了した、ヴィクトリア&アルバート博物館の”British Design 1948–2012: Innovation in the Modern Age”展。1948年ロンドンオリンピックから再びロンドンでオリンピックが開催されるこの2012年まで、約60年間のイギリスのありとあらゆる分野のデザイン300点以上を集めた、とても見ごたえのある内容でしたが、その展示の中でも、テート・モダンのダミアン展に展示されていた『ファーマシー(薬局)』と呼ばれる作品の一部と、1997年~2003年までノッティングヒルで運営されていたカフェ・レストラン『ファーマシー(Pharmacy)』の一角が再現され、使われていた薬を模したデザインの椅子などが展示されていました。