ロンドンに暮らしてまもない10年前、「イギリスの料理はまずい・高い」という印象がある日本人にとって、せっかく外食するのであれば、日本からのお客様をご案内するのであれば、とすぐに選択肢に浮かぶのは、イタリア料理、中華料理、インド料理、フランス料理・・・でした。
そして、イタリア料理に愛着があり、シーフード大好きな人の多い、日本人にとって、イタリアはもちろん、アラブや北アフリカなどの料理の影響を受けて発展したサルデーニャ島のサルディーニア料理(Cucina sarda)のレストランは、ロンドンの中でも常に話題に上がってきていました。
”カラスミ”(Bottarga)、冬の時期の”ウニ”(Sea Urchin)。
日本人にとっては馴染みのあるこの食材が、パスタに絡めて出される、そして、”イカスミ”(Squid ink)のお料理も出てくるイタリアンに極めて近い、ロンドンのサルディーニア・レストランは、日本人客が行けば必ずや注文をすることもあり、「カラスミ」「ウニ」と日本語で言えば、だいたいウェイターさんも「やっぱりね」とちゃんと理解して笑顔で注文を取ってくださるほど。
1990年代終盤から、ロンドンにフライトで立ち寄られるキャビン・アテンダントさん達の口コミ情報から、日本人の中で大人気となったのが、ロンドンに住む日本人にはもうおなじみ、ヴィクトリア駅から、閑静なポッシュ(高級)なエリアに入ったところにある「オリボ(Olivo)」、1990年開店。
もちろん、カラスミスパゲティ、イカスミスパゲティ、冬のウニスパゲティだけでなく、豊富な魚介類を使ったお料理がいただける、日本人には定番の人気レストランで、ココロンドンも、過去に日本からのお客様を、何度かご案内・ご紹介させていただきました。
Olivo
21 Eccleston Street, London SW1W 9LX
Tel: 020 7730 2505
その後、2005年には、ここから1ブロック先に、「オリボ(Olivo)」の姉妹店「オリベート(Oliveto」もオープン。
同じく、カラスミスパや、ウニスパゲティ以外にもピザなどが食べられ、オリボよりはカジュアルで家族連れでも気軽に入りやすいレストラン。ランチタイムは、お目当てのパスタを食しにこの周辺にショッピングに来た日本人をよく見かけます。ランチタイムは常に満員の人気。
Oliveto
49 Elizabeth Street
London, SW1W 9PP
Tel: 020 7730 0074
また、2007年5月にはさらに姉妹店「olivomare(オリボマーレ)」もオープン。新しく明るい雰囲気の中、オリボ同様、ウニや蟹など新鮮なシーフード料理が堪能できるレストランも誕生。
Olivomare
10 Lower Belgrave Street
London, SW1W 0LJ
Tel: 020 7730 9022
その後も、オリボ系列のレストランは、お肉料理にフォーカスしたオリボカルネ(Olivocarne)、ジェラート専門店を出店するなど、次々に躍進を続けています。
ロンドンでも、イタリア料理は、それは行き渡っていて、セレブシェフ、知る人ぞ知る現地の人が押し寄せる店、パスタの茹で加減も塩加減もひどい店と、ピンからキリまでありますが、その中で、さるディーニア料理のOlivo系列の値段設定は少々お高めと言えるかもしれません。
価格は高めで、さらに美味しいサルディニア料理をお求めの方には、ウォーレン・ストリートそば、『サルド(Sardo)』をお勧めしています。
こちらは、まだ系列店舗を広げる、以前の元祖「オリボ」の雰囲気に近い、サルディニア料理の食べられるこじんまりとした大人のレストランです。
かつてはプリムローズヒルにも姉妹店があったそうですが、今はなくなってしまったそう。
こちらのカラスミスパゲティはアルデンテはもちろんサーブしてくださった温度もパーフェクトで、本当に美味しかったです。パスタ自体もこちらの方が新鮮で美味しい。
ランチタイム(1時〜2時)に混み合う前に撮影した店内。
平日、ランチタイムはもちろんすぐに予約のお客様で満席です。
デザートのオレンジムースにも大満足で、この味なら!と、隣のデリに立ち寄ってパンナコッタをテイクアウェイしようと立ち寄りましたが、さすがに午前中のうちに売り切れてしまったよう。それはそうですね。。。
一方、昨年2012年、ロンドン駐在の周りのお友達の間で一番よく名前があがっていたレストランの一つが、北ロンドンに差し掛かった場所にある「トラットリア・ヌラーゲ(Trattoria Nuraghe)」。
こちらはロンドン中心部にあるオリボ系列のレストランや、サルドよりは、リーズナブルな価格で気軽に食べれるレストラン。同じく極細のパスタのカラスミ・スパゲティが話題に。お味も価格に比例するという声も聞かれたりしてますが。
・・・というわけで、ロンドンに住む日本人コミュニティには、いつの時代もこれからも「サルディニア料理」のレストランは、はずせない外食スポットといえるかもしれませんね。
※このブログ掲載後、ロンドン在英歴の長いAさんから、もう一軒、サルディニア料理といえば、ホーランドパークもこちらもお勧め。地元のお金持ちがふらっと立ち寄るローカルに愛されるアットホームな感じと早速ロンドンのお友達から情報をいただきました、EDERA RESTAURANT。
Edera Restaurant
148 Holland Park Avenue London W11 4UE
Telephone: 020 7221 6090
写真は、季節のスペシャルのブラック・トリュフを、カルパッチョの上に目の前で振りかけてもらって撮影したものだそうです。
ノッティングヒル・ビレッジのまちあるきのお客様にもお勧めできそう。
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