• Sandwich bread: Kingsmill 50/50 Crusts Away!

    Posted on 9月 27, 2012 by in 食べ物, 駐妻ライフ

     

    イギリスの伝統的なアフタヌーンティーはもちろん、日本人にとってのおにぎりくらい、イギリス人には欠かせない日常のメニューの『サンドイッチ』。

    ところが、スーパーに行くと意外なことに、あの食パンのミミを切り落とした、日本ではどこでも売っている『サンドイッチ用のパン』をあまり見かけないことに最初戸惑いを覚えます。

    お気づきの通り、アフタヌーンティーのメニューでもない限り、イギリスのレストランやカフェ、デリ、スーパーのテイクアウェイコーナーに売られているサンドイッチには、すべてミミがついたまま。

    もちろん、駐在員の方も国際結婚の方も、在英日本人のお友達は、お料理に関しても手際がよくてマメな方々が多く、日本からわざわざ自動パン焼き機(ホームベーカリー)を持ってきて、変圧器を通し、それはおいしい手作りの食パン(いわゆるイギリスパン)を焼いては、その都度、ご自分でスライスにして、(ミミを落とし)、サンドイッチにされている方もたくさんいらっしゃいます。

    でも、日本から駐在にいらして間もないお友達から、時々、あの均等に薄い、日本で売っているような「ミミなしサンドイッチ用パン、どこに売っているんですか」と、聞かれることあります。

    いつの頃からかははっきりとわかりませんが、イギリスではカロリーや健康、食品に入っている成分のことを気にする人々がだんだん増えてきて、アメリカと同様、高額所得者であればあるほど、少々の価格差を気にせず、オーガニックや健康に留意した食品を選ぶイメージが定着し、一方、今だにあの真っ白いパンを買っているのは下級労働者・低所得者のイメージがつきまとうんだそうな。

    確かに、どこのスーパーに行っても、パン売り場は、圧倒的な種類のパンに溢れ、アルチザン風のむき出しでお洒落な数々なパンが売られているコーナーをはじめ、売り場の棚には、英国のチャールズ皇太子の紋章が刻印されたダッチーオリジナルの商品、ユダヤ系のベーグル、ハラー・ブレッド(三つ編パン)、スイスの白パン、スペルト・ブレッド、パニーニ、クロワッサンはじめイタリアやフランスの各種パン、中近東のピタパン、インドのナン、メキシコのトルティーヤ、そして本国のクランペット、イングリッシュ・マフィン、スーパーのPBブランドのパン・・・。

    イギリス庶民にはおなじみのパンの伝統的マーカー、キングス・ミル(Kingsmill)ホービス(Hovis)の食パン。
    1斤がスライスされてビニールパッケージに入ったこれらの食パンも、全体のパン売り場の20%ほどの面積を占めていますが、その食パンひとつとっても、全粒粉、50/50(半分が全粒粉)、グルテンフリーやオーツ麦粉を使用したもの、シード入り、農家の手作り風などとバラエーションも多いこと!いわゆる日本人にに馴染みのある食パンであれば、さらに厚さでもThick(厚切り)Medium (普通)Toastie(薄切り)3種類。

    つまり、『Soft White』のMedium(普通)もしくはToastie(薄切り)=あの真っ白い薄い食パンはなんとも肩身が狭く、全体のパン売り場の5%未満のスペースに埋もれているといっても過言ではないでしょう。

    以前、セントジョーンズウッドでアフタヌーンティーやカップケーキのレッスンをしているジュリアナさんのお宅にお邪魔し、レッスンに参加させていただいたことがあるのですが、その際にも、サンドイッチ用のパンを使わず、市販の食パン(その時は全粒粉半分の薄切りを使っていました)を重ねてミミをきちんと自分たちで落として、サンドイッチを作った覚えがあります。

    また、他のイギリス人がサンドイッチを作るのを見たことが何度かありますが、当然、【ミミを落とさずそのままサンドイッチ】もありますし、アフタヌーンティーで出されるようなきゅうりの入った手のひらサイズのサンドイッチは、やっぱりミミをキッチンで切り落とすとのことでした。ちなみに、あるイギリス人の友人のお母さんはベルギー生まれ、ベルギーの家庭ではサンドイッチのパンのミミは切り落とさないと言ってました。

    気になるミミの行方・・・「ミミをどうするんですか?」という質問を、ジュリアナさんや、かつてレッスンしてもらっていた在英イタリア人のお料理の先生に聞いたこともあります。それぞれ「油で揚げてグラニュー糖をかけると、娘がかつて大好きなおやつになるの」とか「ミキサーでパン粉にして使っているわ」という何とも素敵なお答え。

    うーむ、『ランチ』と同意語といえる程の『サンドイッチ』、家庭で作られる頻度から考えると、その都度、切り落とされたミミを本当にみんな再利用しているのかな(やっぱり捨てているんだろうな)・・・と気になるばかり。

    さて、そんなイギリスでも(真っ白いパンではないですが)、いわゆる薄切りのサンドイッチ用のパン、売って「は」います!

    それは、Kingmillの50/50 Crusts Away!

    その名の通り、全粒粉が半分使われたうっすらブラウンの食パンで、ミミを切り落とした薄切りパン。
    (とはいえ、今度は、工場で切り落とされたミミはきっとフツーに捨てられているのかもしれません・・・)

    現在のところ、Sainsbury’sの一部の実店舗、Tesco Extra(大型店舗のみ)、ASDAの一部店舗で販売されているようです。Waitroseでは見かけませんが、宅配部門のOcadoでは販売されています(2012年9月現在 1.00ポンド〜1.25ポンド)。

    ・・・とここまで、書いていたら、本日、ここにラジエーターの修繕に来てくれていたビルダーさん2人が「今から”sandwich”行って戻ってきて、残り全部修理してあげるからね〜」と出て行きました。ロンドンは午後1時。

    ご旅行でいらっしゃる方は意外にご存知ないかもしれませんが、イギリスのオフィスのランチタイムは、午後1時〜2時が一般的。

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